卒業生VOICE①

PROFILE

作業療法士
須藤 梨佳さん
地方独立行政法人 岐阜県立多治見病院 勤務
専攻科リハビリテーション科学専攻
(2022年度卒業)

01 VOICE

専攻科へ入学しようと思った理由は? 研究がしたくて専攻科に入学しました。

"研究をしたい""研究分野について学びたい"というのが一番の理由でした。臨床に出てから、実際に患者さんに接することによって疑問が浮かび、自分の探求したいことが生まれてきて、あらためて、自己研鑽・生涯学習の重要性を感じました。
将来のことはぼんやりではありますが、"教える立場にも興味があります"。今後は、それを見据えて大学院で学ぶことも1つの選択肢として考えています。

須藤 梨佳さん写真01

02 VOICE

専攻科で学ぶメリットは? あらためて基礎的なことも学び、臨床に繋げています。

短大のときは、授業で学ぶ内容が、臨床でどのように役に立つのか分からず、正直試験に合格するための勉強になっていたようにも思います。実際に臨床に出てみると、内容を理解していないと患者さんとのコミュニケーションも難しいですし、その後の生活も想像できないということがわかりました。専攻科では、あらためて「そうだったんだ」と思うことも多く、基礎的な部分も勉強し、臨床に役立てています。

03 VOICE

仕事との両立はどうですか? 正直大変です。私は2年計画でした。

土日に授業を受け、平日の夜に課題をこなしていました。当時はコロナ禍だったので、何とかできていた状況なのだろうなと思うこともあります。臨床で調べたいことも多くありますし、専攻科の課題もあり、やりたいことが山ほどありました。
職場には本当に感謝しています。みなさん優しくて、専攻科に行くことを相談したら承諾してくれて、休みも考慮していただきました。

04 VOICE

どのような科目に興味をもちましたか? "内部疾患系"の科目を興味深く受講しました。

シラバスに記載された内容を進めていくことに加え、臨床で疑問に感じた点を挙げていって、一緒に教科書も読みながら、先生にアドバイスをもらい解決していく授業でした。すぐに臨床に役立つ内容でした。

05 VOICE

今後の目標は? 対象者の人生経験や価値観、生活歴を踏まえて、コミュニケーションや関わり方をどのようにしたら、対象者がより自分らしく生きていけるのかということを研究・追求したい。

2018年の改正によって作業療法の定義が大きく変わりました。
特に急性期リハビリテーションにおいては(対象者にとって価値のある作業よりも、)身体機能面に着目する傾向があり、作業療法も理学療法と同じ内容となる場面が多く見受けられ、作業療法の専門性がないのではないかと疑問に感じたこともありましたが、急性期の段階から作業療法士としてどのような関わりができるか、その人らしさとかその人が今まで生きてきた生活歴とか全て踏まえて、コミュニケーションや関わり方をどのようにしていけば、その人がより自分らしく生きていけるのかということを研究して追求していきます。その結果、教えられる立場になれたら、もちろん一番いいなとは思っています。

06 VOICE

専攻科を勧めたい? わたしは勧めます。

短大時代の研究をおもしろいと思えているかが大事だと思います。わたしは興味があることを研究できた、興味を持った分野を研究することが楽しいと実感できたので、すぐに学びたいと思うことができました。
同期からは、院内の勉強会で手一杯で、外部の勉強まではなかなか手が出せないとも聞きます。研究がおもしろいと思えて、臨床に出て、今後も自己研鑽していかないといけない職業だと感じられるかどうかがすごく大事になってくると思います。
論文を読む際に、統計や数値をどう捉えたらいいのか分からないことがあります。専攻科の授業でも学びましたが、短時間で統計のことを詰め込まなければならないため、もう少しじっくりと聞きたいと感じました。また、リハビリに関する論文の読み方を教えていただけると臨床に役立つと感じました。短大生のときから、臨床の先生と学生とで話ができる機会を取り入れていただき、その内容を実習で経験できたりすると、その後の臨床で役立てることができるとも感じています。

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