草川 裕也[作業療法学専攻]
4月21日の新卒者研修にて、「手外科のリハビリテーション」について講義を行い、28日・29日には日本ハンドセラピィ学会に行ってきました。4月は、手外科、ハンドセラピィについて、いろいろ考える月になりました。 私は、本学でハンドセラピィの講義を担当しています。また、約5年前までは臨床現場でハンドセラピィを行っていました。小学校時代はピアノを習い、中学・高校時代はハンドボール部に所属し、「ハンド」と縁があるように感じますが、大学時代から「ハンドセラピィを実践できるセラピストになろう」と考えていたわけではありません。むしろ、臨床実習で大変苦労したため、「決して身体障害領域のセラピストにはならない」と心に決めていました。 そのような気持ちの私が、ハンドセラピィの領域に進んだのは、大学の先生の勧めと、当時は手外科のある病院が少なく、臨床実習でなかなか経験できなかったハンドセラピィ領域では、身体障害領域の中でも、これまでとは異なる体験ができるのではないかと考えたからです。結果的には、手外科疾患のみでなく、脳卒中などの中枢神経疾患の作業療法にも携わることになりましたが、身体障害領域の作業療法士として、楽しく働いてきました。挑戦して良かったと思っています。 仕事も、勉強も、何事も始めてみなければ分からないことはたくさんあります。 大学生活がスタートした1年生の皆さん、きっかけは何であれ、リハビリテーションの世界に入ることを決めたわけですから、まずは新しい学問に精一杯取り組んでください。 2年生、3年生の皆さん、勉強、実習も始めてみなければ分からないことがきっとあるはずです。スタートの4月。ちょっと苦手かも、大変そうと思うようなことにも、是非挑戦してください。
教員リレーコラム