清須市民げんき大学
学校法人佑愛学園創立37周年記念式典
本日、10月15日(火)学校法人佑愛学園の創立37周年記念式典が開催され、
丹羽理事長より式辞、石川学長より訓示が述べられました。
また式典終了後には、本学専門学校24期生の山田圭介先生(伊藤整形外科勤務)のよる在学生に向けて講演をしていただきました。
【石川学長による式辞】
学校法人佑愛学園創立37周年記念式典を迎えて
本日ここに学校法人佑愛学園創立37周年記念式典を教職員・学生の皆さんとともにお祝いできますことを嬉しく思っています。
まず、創立記念日を迎えるに当たって、本学のために日頃頑張っていただいている教職員の皆さんに感謝をしたいと思います。また、日頃、授業の一環ではあるもののげんき大学や保育園事業、さらには、障害者スポーツ支援のボランティア活動等社会貢献的な活動に協力をいただいている学生の皆さんにも感謝をしたいと思います。本学の現在ある姿は、我々の先輩や現在在籍している教職員や学生の皆さんが長年にわたって作り上げてきた歴史と伝統の上に出来上がったものです。
本日の創立記念日は、創立記念を祝うだけでなく、創立の原点に立ち返って、過去の歴史や伝統を振り返り、本学園の将来のビジョンをしっかりと見据えたいと思います。それによって本学園全体の士気が高まり、モチベーションが高まるきっかけになることを期待しています。
皆さん一人一人が本学の教職員・学生であることに誇りを持ち、志を高くして、教育、研究、学業等に専念し、さらなる飛躍することを願っています。
今回は私が学長になって初めての創立記念日ですので、本学の歴史と伝統を振り返るとともに将来の目指すべきビジョンについて、スライドを用いて話をさせていただきます。
本学の歴史と伝統です。
建学の精神と教育の理念
本学は、建学の精神である佛心尽障に則り、知恵と慈しみの心をもって障がいを有する人々の心身を広く支えることができる医療人を育成することを教育理念として取り組んできました。
3つのポリシー
また、本学は3つのポリシーを掲げて人材育成を行ってきました。すなはち、アドミッションポリシーに従って良い学生を選抜し、カリキュラムポリシーによってしっかりした教育を行い、ディプロマポリシーによって適切な学位認定を行ってきました。現在在籍している学生の皆さんにもこのポリシーに則り、本学が期待する人材となることを願っています。
リハビリのプロを育成
本学の歴史と伝統として、まず第一に挙げられるのは、37年の歴史の中で、今までに1700名以上の卒業生を、リハビリのプロとして、また地域医療を担う貴重な人材として社会に送り出してきたことです。
きめ細かな個別指導
本学には他の大学にはない大きな特色があります。少人数体制の下、すべての教職員が学生一人ひとりの個性をしっかりと見つめて、卒業後のフォローも含めた密度の濃いきめ細かな個別指導を実施していることです。
高齢者に対する介護予防活動
本学は長年にわたって、高齢者に対する運動教室や「清須市民げんき大学」を開設し、高齢者に対する介護予防活動を行ってきました。本学と清須市との官学連携事業としての清須市民げんき大学では、地域のお年寄りが、健康や介護予防に関する知識を広げ、運動を通して日常的に健康つくりができるように貢献してきました。
障がい者スポーツ支援活動
障がい者スポーツの啓蒙・普及活動、および、障がい者スポーツ支援活動も本学の重要な柱の一つです。教職員・学生が障がい者スポーツ領域でのボランティア活動に積極的に関わり、地域社会に貢献する取り組みは本学の誇るべき歴史と伝統です。
障がい者スポーツ支援活動 名古屋シティハンディマラソン
昨日、障がい者団体であるAJU自立の家主催の名古屋シティハンディマラソンが名古屋の栄で開催され、雨の中、本学の3年生がボランティアとして活動してくれました。障がい者スポーツ支援のボランティア活動についても、今後さらなる活性化を図っていきたいと思います。
創立40周年の目指すべきビジョンのイメージ
本年4月、学長に就任した際に、創立40周年の目指すべきビジョンを掲げました。スライドはそのイメージです。創立40周年の目指すべきビジョンに向けて、三位一体の組織創りをはじめとして、災害医療救護活動等のプロジェクトを実現していく中で、手段として全学園的なコーチングの導入を行うもので、教職員・学生を同じ船に乗せて学園一丸となって取り組んでいくとするものです。4月から約半年が過ぎ、まだその一部しか実現できてはいませんが、その一部の取り組みを紹介したいと思います。
三位一体の組織創り
現在、道路を挟んだ隣接した土地でこども園の建築が進んでいます。このこども園は来年4月には愛知医療学院短期大学附属ゆうあいこども園として開園します。来年度には、佑愛学園は短大、クリニックに加えこども園を併設することになります。今まで、本学は短大単体としての改革・発展を進めてきました。しかし今後、本学が、特色を持った存在価値のある大学になるためには、短大、クリニック、こども園の3つの組織が、佑愛学園の名の元に、三位一体となって、地域や行政と強固に連携し、地域にしっかりと根差した学園になることです。
佑愛学園のイメージ像
三位一体の組織創りが完成した将来の佑愛学園のイメージ像です。クリニックを受診した地域のお年寄りに、学生の皆さんが寄り添い、こども園のこどもと一緒に歓談する姿です。お年寄り、学生、こどもの三世代が、お互いを思いやり助け合いながら、日々日常の生活の中で交流する姿です。地域のお年寄りは、学生、こどもとの交流を通してやりがいや生きがいを見出し、こども園のこどもは、心身ともに健やかに成長・発達することができ、学生の皆さんは、お年寄りからこどもまでの幅広いライフステージの人たちとの関わりによって心身を広く支えることができる人材に育っていくことができます。
佑愛学園の目指すべき新たなビジョンとは、このイメージ像であるお年寄り、学生、こどもの三世代が交流する世界を創ることで、この地域になくてはならない存在になることです。それによって、短大、クリニック、こども園それぞれの組織にも付加価値が付くことになります。【CL】これからますます進む少子高齢化の時代に、この三世代が交流する世界を創ることで「地域のお年寄りを元気にするというビジョン」は地域のモデルケースになると確信をしています。このイメージ像を広く社会にアピールし、本学園がこの地域で広く認識されることを期待しています。
清須市民げんき大学
三位一体の組織創りの基礎はすでに、現在の皆さんによって行われています。
一つは、清須市民げんき大学での地域のお年寄りとの交流です。地域のお年寄りは若い学生である皆さんとの交流で間違いなく元気になられています。
保育園事業
もう一つは保育園事業です。官学連携による町作りの一環として地域の保育園児と学生の皆さんが関わることにより、お互いを良く知り、理解する力を身に着け、食育を通して命の大切さを知ることができます。園児たちは学生の皆さんとの交流を通して成長することができます。
これらの2つの事業をさらに充実・発展させ三位一体の組織創りにつなげていきたいと思います。
付加価値を持ったリハビリのプロを養成、災害医療救護活動のできる人材、災害医療救護を本学の重要な柱の1つに!
学生の皆さんが付加価値を持ったリハビリのプロの養成の1つとして、災害医療救護活動のできる人材に育てるため、災害医療救護を本学の重要な柱の1つとしたいと思います。
災害医療救護を本学の重要な柱の1つに!
今回の台風のように今後大災害は頻回に起こるのは間違いないと言っても過言ではないと思います。本学は清須市にある唯一の医療系大学であることから、大規模災害時に災害医療救護活動に関して本学の担うべき役割は大きく、地域からも大きな期待が寄せられています。本学が特色ある大学となるために、災害医療救護を本学の柱の1つとして位置づけることは大きな意味があります。そのためには日頃から災害医療救護ができる人材の育成を図る必要があります。
本学と日赤との密接な連携
日赤は災害医療救護を使命としており、日ごろから日赤との連携を密にすることにより、教職員・学生が日赤の災害対応のノウハウを修得することができます。
日赤スタッフによる防災教育
本年7月、清須市総合防災訓練に向けて、本学2年生全員が、日赤のスタッフの協力を得て防災教育を行いました。トリアージの仕方、心のケア、担架搬送、無線訓練、三角巾の使い方等を学び9月の清須市総合防災訓練に臨みました。
清須市総合防災訓練
9月の清須市総合防災訓練では、清須市、救急隊、自衛隊、赤十字奉仕団等地域の人たちと協力して災害救護活動を行いました。ほとんどの学生が今まで経験をしたことのない有意義な訓練ができたと振り返っています。
日赤スタッフによる災害エスノグラフィー
また、先日実施されたの防災訓練では、1年生全員が地域住民の人たちと一緒に、日赤スタッフの指導のもとに災害エスのグラフィーを行いました。地域住民の人達と災害医療を一緒に考えることは、非常に意義が大きく、社会的にも話題性があり、NHKの記者が取材に来てくれました。この映像は、明後日、木曜日10月17日、夕方6:10~7:00のNHKニュース番組「まるっと」の中で放映される予定です。
以上の通り、今後は本学が中心となって、災害訓練・災害研修の実施、地域住民に対する災害救護の啓蒙等を行い、将来の来るべき大災害に備えたいと思います。皆さんにとって災害医療救護に関わることは付加価値となるばかりでなく、大きなやりがいとなることは間違いありません。
付加価値を持ったリハビリのプロを養成、主体的に物事を考え行動する資質を養成、全学園的なコーチング導入
学生の皆さんが付加価値を持ったリハビリのプロとなるために、もう一つの取り組みを紹介したいと思います。主体的に物事を考え行動する資質を養成するための全学園的なコーチング導入です。
コーチングとは?
プロのスポーツ選手にコーチがついて行っているコーチングと言うコミュニケーションスキルは、現在、ビジネス界、子供教育、医療界にも普及しています。【CL】そして、いまコーチングは「個人が学ぶスキル」から「組織改革の手段」へとその活用の場が広がっています。現在、本学の教職員がプロのコーチからコーチングを学んでいます。コーチング・スキルを身に着けることによって、組織改革ばかりでなく、学生教育にも活用できます。コーチングで得られる最も重要なスキルは主体的に物事を考え行動する資質を養成することです。コーチングが学園の風土となり、教職員・学生の主体性が高まることを期待しています。
リハビリ患者に対するコーチングの有効性が明らかにされており、、リハビリのプロとなる皆さんにとっても、コーチング・スキルを身に着けることは将来、役に立つと思います。
コーチング・キックオフ
去る8月2日に、コーチング・キックオフが行われ、スローガン「創立40周年に向けてビジョンを達成するためにコーチングで頑張るぞ!」を唱え、約半年のプログラムが始まりました。
コーチング・プログラム、コーチング参加数
プログラムには3つの柱があり、プロのコーチから集合研修でコーチングを学ぶ、オンラインでプロのコーチからコーチングを学ぶ、学内の現場で教職員や学生にコーチングを実施する3つです。本年度は第1期生として12名の教職員がコーチングのプログラムを受けています。
コーチング・プログラム
このプログラムは約6か月間のプログラムで、3年計画でほぼ全教職員がプログラムに参加することになります。
佑愛学園のビジョン
最後に、もう一度、目指すべき佑愛学園のビジョンは「地域のお年寄りを元気にする」ことです。
創立40周年に向けて新たなビジョンのイメージ
そして、創立40周年の目指すべきビジョンに向けて、三位一体の組織創りをはじめとして、災害医療救護活動等のプロジェクトを実現してく中で、手段として全学園的なコーチングの導入し、教職員・学生を同じ船に乗せて学園一丸となって取り組んでいきたいと思います。
ビジョンは学長が言っているだけでは意味がなく、全教職員・学生が一丸となって取り組まなければ達成できません。
【One Team】
今ラグビーワールドカップの日本チームが掲げている合言葉「ワンチーム」のように、全学園の教職員・学生が、ワンチーム、一丸となって創立40周年のビジョンに向かって取り組んでいきたいと思います。教職員・学生の皆さんのご協力をお願いして、私の式辞としたいと思います。
ありがとうございました。