教員リレーコラム
「リンゴは水に浮くのか」
臼井 晴信 [理学療法学専攻]
5歳の娘は、来年の4月に小学生。
今から、勉強をする習慣は大切と言うことで、1日1ページずつ5歳児用のドリルをやっています。
休みの日、私と一緒にやりました。
そこで出てきた問題。
「次のもので水に浮くのはどれでしょう?」
「りんご、じゃがいも、きゅうり、消しゴム、お皿、磁石」
まず、娘が解答します。
「じゃがいもときゅうりと消しゴムは浮く!」
そして、答えを見てみます。
浮くのは、「りんご、きゅうり、お皿」
娘の解答は間違い。
しかし、納得のいかない娘。
「じゃがいもよりリンゴの方が大きいのに・・・」
答えを見ても納得がいかないというのが、私は大好き。
答え合わせまでが学びではなく、そこから初めて学びが始まるのです。
「よし!実験してみよ!」
と言って、家の中からリンゴとジャガイモときゅうりと消しゴムとお皿と磁石を探します。
なんと!
この季節にリンゴが冷蔵庫にあるという奇跡。
ジャガイモもありました。
母の目を盗んで、こっそりリンゴとじゃがいもを冷蔵庫から出す娘。
キュウリ以外のものは全てそろいました。
洗面台にたっぷり水をためて、いざ実験!
リンゴは・・・・浮いた!!!
じゃがいもは・・・沈んだ!!!
消しゴムは・・・・沈んだ!!!
プラスチックのお皿は・・・浮いた!!!
「大きくても浮くのもあるし、小さくても沈むものもあるね」
と、ご納得の娘。
決して答え合わせでは得られない良い学びが出来ました。
これが物質の密度の問題であり、アルキメデスの原理が関係することを知るのはまだ先の話。
しかし、私はこのドリルの解答に納得していません。
陶器のお皿を持ってきて、
「これも浮くかどうか試してみて」
これは沈むよ!と言いながらやってみる娘。
沈みました。
答えと違うね。
ドリルに載っている答えがいつも完璧なわけではないことも学んでいただきました。
自分で試して、自分で学ぶ癖がつくといいな。
そして・・・・
陶器のお皿が洗面所で沈む音を聞きつけ・・・
妻がやってきて私たちは怒られました。
私と娘の気持ちも沈みました。