愛知医療学院短期大学

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教員リレーコラム

「新型コロナと風邪」

種田 陽一 [作業療法学専攻]

 今年は新型コロナウイルスの蔓延でいろいろな所に影響が出ています。医療関係では特に小児科を受診する患者さんの減少が著しい様です。日本では昔から「風邪は万病の元」と言われて、風邪をひいて発熱すると病院を受診することが一般的になっています。特に小児では軽い発熱でも親が心配して受診することが多く見られます。しかし今年はコロナの流行で受診を控える親が多いため小児科の患者さんが減っているものと思われます。これで大きな問題が起きていないと言うことは軽い発熱では必ずしも病院を受診する必要はなく、自宅療養で十分な場合が多いことを新型コロナが教えてくれたと言うことになります。病院はあまり綺麗な場所とは言えず、病院を受診して感染症をもらう危険性があることは以前から指摘されていましたが、それでもやはり子供が発熱すると心配な親は病院に連れて行くことが一般的になっていました。特に最近は小児医療費が無料の自治体が多く、軽症でも気軽に受診する傾向に拍車を掛けていました。しかし新型コロナが蔓延している現在では余程の高熱でない限り自宅療養をする様になったと思われます。奇しくも新型コロナが子供を観察して重症度を判別する機会を親に与えたと言えます。これが本来の医療の姿ではないかと思います。私が育った昭和の時代はそれが当たり前でした。

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