愛知医療学院短期大学

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教員リレーコラム

「安全・自立」第一??

堀部 恭代 [作業療法学専攻]

先日「風よ吹け!未来はここに!!」というテーマの講演会に参加しました。
人工呼吸器をつけて暮らされている方々やその支援者が立ち上げた
「バクバクの会」が主催し開催された講演会です。
講演会の講師の一人に、ある日突然、病に襲われ、人工呼吸器の使用を余儀なく
された作業療法士の方がいました。この方の講演は何度か伺っているのですが、
いつもはっとさせられます。

この方は徐々に歩けなくなる病にかかったのですが、うまく歩けなくなった
とき療法士から部屋にポータブルトイレを置くように助言されたそうです。

部屋にポータブルトイレを置く提案は一般的にされていると思いますが、
その時この方はこう思ったそうです。

「ポータブルトイレを置くと部屋がトイレの個室になる」
「あなたはトイレの中で食事ができる?」
「あなたはトイレの中に友人を招ける?」
「いける可能性があるなら骨折してもいいから自分でトイレに行く!」

この方も作業療法士として働いていたときには、
「とにかく安全で」「とにかく自分で」生活できるようにと、同じように
ポータブルトイレを提案されていたと話されていました。
しかし、当事者になったときそれ以外の視点も大変重要であることに
気付いたと話されていました。

学生の皆さんはどう思いますか?
療法士が対象者に何か提案をさせていただくとき、どんな視点が
大切だと思いますか?
答えはないけど大切なことです。よければいつでも話に来てくださいね。

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