教員リレーコラム
「転落と成長」
臼井 晴信 [理学療法学専攻]
ドスン!!
娘(生後11か月)がベッドから落ちました。
真夜中のできごとでした。
落ちたとたん娘は大声で泣いていました。娘にとって転落は初体験。びっくりしたのでしょう。
幸いすぐに泣き止んで、なぜかケラケラと笑っていました。手足もよく動きました。
娘以上に慌てたのは私たち両親です。私たちにとっても娘の転落は初体験。大丈夫なのか、後から何か症状がでてくるのではないか。
真夜中でしたが、Googleで情報を集め今後の対策を話し合いました。
ドスン!!
その2週間後、再び娘がベッドから落ちました。
娘はびっくりして泣いていましたが、私たちは冷静でした。落ちないように対策は取りましたが、狭いアパートでの生活です。対策にも限界があるので、落ちても大丈夫なようにクッションを敷いていました。
Google先生に聞くこともありませんでした。
娘は安心してすぐにスヤスヤと眠りました。
初めての子育て。子どもの成長と同時に自分たちも親として成長するのだと感じています。
世間では若者や子育て世代に対する風当たりが強く、「親として失格だ」「電車にベビーカーを乗せるな」「昔はもっと苦労したものだ」「今どきの若い人は...」と悪口が飛び交います。
他人からの評価や意見はとても気になります。しかし、子育てでも勉強でも何でも、それぞれに合ったやり方があり、違った価値観があり、それぞれの事情があります。
どんなことも、他人と比べるのではなく、自分自身が過去の自分とどう変わったかが大切なのではないかと思います。多くの情報があふれる中、上の例のような単なる感情的な悪口には耳を貸さない方がいいと思います。悪口を言う人にも事情があるのでしょうが。反対に、自分が成長できるような意見(批判的意見も含め)は積極的に聞きいれることが必要と思います。
私たちも「こうしたらベッドから落ちないんじゃない?」という意見を積極的に聞き、
「2回もベッドから転落させるなんて親としてどうなの」という悪口は聞かないようにして、娘と一緒に成長したいと思います。(誰かに悪口を言われたわけではありません。)
夜中にベッドで動き回る娘。
昨日は、娘を踏まないように避けたら私がベッドから落ちました。