教員リレーコラム
「クリティカルシンキング」
加藤 真弓 [理学療法学専攻]
みなさん、「クリティカルシンキング」という言葉を耳にしたことはありますか?
日本語ですと、「批判的思考」と訳されます。「批判」と聞くと、人の主張や行為、物などを否定するというよくない印象がありますが、もともとはそういう意味ではありません。
クリティカルシンキングは端的には『より良い思考』と言われており、
①問題に対して注意深く観察しじっくり考えようとする態度
②論理的な探究法や推論の方法に関する知識
③それらの方法を適用する技術
の3つの要素が含まれると言われています。
この中で、どれが最も重要だと思いますか?
答えは、①の態度です。もちろん、②も③も大切なのですが、いくら知識を持っていても、その知識を利用しながらじっくり考えようとする態度や習慣がなければ知識は何の役にも立ちません。
(ん? これは学生の皆さんの普段の勉強でも同じことが言えますね...)
でも、その前に、「問題」を問題と捉えられるかどうか、気づけるかどうかもとても重要ですね...
普段の日常生活を送る上でも、理学療法士・作業療法士になって対象者と関わる上でもクリティカルシンキングは必要だと思います。みなさんは、より良い思考をしていますか?
私もしっかり身につけたいと思います。
(参考「クリティカルシンキング」E.B.ゼックミスタ、J.E.ジョンソン著 宮元博章他訳)