教員リレーコラム
放浪という歌
舟橋 啓臣 [理学療法学専攻]
当時、自分が青春時代だった頃は、義理・人情という言葉がもてはやされたりしていた中で、いっぱしに悪ぶったりしていたこともあり、この歌詞の中の荒野を一人とぼとぼと歩く姿を思い浮かべ、自分に照らし合わせてみると、何と寂しげでカッコよく映ったことか。青春とはそんなものである。カラオケに行ってもこんな曲があるはずもないし、ずっと歌わないこの歌詞をこれまで何十年も忘れないできた。ほろ苦い青春へのレクイエムか。とはいえ、こうした一曲を持っている人は少なくないのではないだろうか。
歌というものは、その時々の出来事や心の変化などに連れて、口ずさんだり聞き入ったりして心に残っているものだと、つくづく思い知らされる。この放浪という一曲は墓場までの道連れとなるだろう。
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